2007年7月24日火曜日

社会人の恩師 Part 1 (SSS課長)


社会人になると、いろいろと複雑な、大変な、厄介な出来事が起こるもので、そんな状況下において、適切なアドバイスを与えてくれたり、叱咤激励をしてくれる恩師みたいな人が存在する。誰にでも、そのような恩師が、一人二人といるのではないでしょうか?仲人してくれた人なんてのも、その恩師に含まれるだろうし、その恩師がいっぱいいると、その人の社会人人生(ビジネスライフ)も、幸せで豊かなものとしてくれる事でしょう。僕にもそのような恩師みたいな人が数人いて、感謝の意を込めながら、回想してみたいと思います。
僕は、入社して半年もしないうちに、(当時は、アジア事業採算って部署で、オールアジアの合弁会社の収益を纏める間接部門にいました)、マレーシア出張を命じられます。まぁ、このブログでは書くには、相当恥ずかしい話ですが、設計問題が発生したので、その修理人工として派遣されます。2週間くらいの出張でしたが、初めての海外出張でもありましたし、緊張していましたし、今も忘れる事のできない、貴重な経験でした。その初出張から、半年もしない内に、偶然にも、マレーシア営業担当となり、3ヶ月に一度くらい、市場調査、新車導入後調査、満足度調査等で、よくマレーシアには出張しました。その受け入れ先となる合弁会社に出向していたSSS課長が、僕の恩師の一人になります。若干24歳の僕からしても、年齢もだいぶ離れていましたし、移動中は、彼の車にて、運転手含めて3人で移動する事が多かったですが、話す会話もなく、相当、気まずい雰囲気の中、神経を使った記憶だけが蘇ります。
大学4年の夏休みに、僕は、バックパッカーとしてマレーシアを訪問しています。その時は、貧乏+冒険心から、クアラルンプールの駅周辺で敢えて野宿しました。そこの野宿ポイントを、駐在員のSSS課長と冷房ガンガンの車窓から一年後に、経過した時に、そのコントラスト(対比)の大きさから、少し大人になったなぁ~って感じたのと、もう学生じゃないなぁ~ってのを痛感するシーンをマレーシア初出張時に経験しています。
営業で出張した場合、最終日には、報告会を開き、出張の成果、感じた事をプレゼンしてこい!ってのが、日本の上司からの命令でした。それが、結構な重荷で、出張に行く前から、プレゼンのシナリオを頭に描き、出張時に、そのシナリオどおりに行かないと、焦ってました。そんな毎回の出張時に、頑張ってプレゼンするのですが、マレーシア駐在員のSSS課長は、いたってクールで、帰りの車の中で、相当な駄目出しをしてくれました。その時の話が、MBA面接時のネタとしても活用されたので、SSS課長には、感謝するのですが、彼とは、もっと、深い関係があるのです。最終プレゼン終了後のホテルに向かう車内では、「TOEIC何点?650点?うぅ~ん、650点って言えば、平均以上でしょ。それでも、あのレベルかぁ~」、「外大出てるんでしょ?もっと、勉強しないといかんでしょ!」、「営業は、聞いて話してナンボだよ。555は、頑張ってるのは、伝わるけど、何を言いたいのか分からない。もっと、要点を絞りなさい!」っとか、これって、24歳の僕には、泣けるほど、苦しいシチュエーションだよね。 プッチン切れた場合、刺しちゃうって事も考えられるけど、そこまでできる度胸もないのよね。
ある時、SSS課長が、マレーシアの高級イタリアンに晩御飯を2人きりっで食べに行こう!って誘ってくれました。当然、拒絶したかったですが、「いいですか?」なんて八方美人演じちゃって、「よぉ~し、2時間の辛抱だ。そしたら、ぐっすり寝られる!」って心に近い、ディナーをしました。その時でした、SSS課長から、彼の家族の事、悩める息子がいること、555みたいに賢くない事(えへへへ)、等々、赤裸々に語り始め、結構、うれしかった事を思い出します。SSS課長は、相当、ワインに酔ってましたので、僕の事も、相当、褒めてくれました。「本当に、555は、不器用だよね。でも、好きだなぁ~。頑張れよぉ~!」なんて、エールもくれたりしました。
時は過ぎ、マレーシア&シンガポール営業を1年間で終えたところで、僕は、人事異動により、ベトナム担当となります。本当に、履歴書から抹殺すべき項目を、人事&上司は、見つけ出し、適材適所みたいに、ピンポイントに指名されました。自ずと、化けの皮は剥がれる物で、ベトナム現地社長からも、移動の車の中やホテルでの会食時に、今度は、英語ではなく、ベトナム語の駄目出しを、右耳から聞いて、すぐに左耳に抜けるがごとく、聞く事となります。当時は、知りませんでしたが、SSS課長と、ベトナム現地社長は、お知り合いで、ベトナム現地社長の「なんだ、555は?使えんぞ!マレーシアで何を教育しとったんだ!」ってな愚痴に対し、SSS課長は、「555は伸びる。機会を与えたら、彼は、化ける。伸びないのは、機会を与えない誰かさんの責任だ!」っと言って、抵抗してくれた事を聞きました。泣けますね。
時は過ぎ、いよいよ、合計3年間の東南アジア営業生活も幕を閉じ、調達関係部署への異動となります。その決断を僕に迫ったのは、当時、マレーシアより帰国したばかりのSSS課長でした。うちの会社のいいところは、社員の意見を尊重すると言いますか、「異動のチャンスがある。調達部署だ。アジア関係を強化しようとしている。面白そうだ。どう考える?考えてくれ!」ってな考える時間が与えられる。だから、調達はイヤッス!営業しまっす!って回答すれば、営業を続けられたっとも思える。しかし、当時の営業部隊は、97年バーツ切り下げショックから5年経過していたし、アセアン主要国には、30代の若手営業マンが駐在員として派遣したばかりで、このまま順番を待っても、自分に回ってくるのは5年後かな?って想像して、また、業務の視野を広げる意味でも、調達へ異動する事を決意する事となる。
SSS課長へ、伝えたところ、「そうか、その意見を尊重する。頑張れよ!」って応援してくれた。そんなかんだで、東南アジア営業部の555送別会が開催された。その時、SSS課長は、出席してくれて、出席者の中で、最高ランク者として送別のコメントをくれた。それが、ジーンと来て、今も忘れられない。 次のような事を言ってくれた。 「555は、入社早々、市場の後始末で、初めての出張で、マレーシアに飛ばされ、555の中でも、マレーシアは、サラリーマン生活を振り返ったときに、思い出の地になる事でしょう。僕にとっても、マレーシアは、5年駐在した、思い出の地です。そこでの共通の思い出として、555のプレゼンを思い出します。本当に、何を言っているのか分からなかったけど、伝えようとする強い意志だけは感じた。その姿を今も鮮明に思い出すし、うちの会社にも、こんな情熱的な若手社員がいるもんかぁ~って、尊敬の念を抱いた事を思い出す・・・・(涙)(涙)(涙)って話している最中に、泣き出しました。僕としては、あれれれ?なにが起こったんだ?って想像もしない出来事に、オロオロしちゃったけど、今、振り返るに、部下の送別会で涙できる上司って凄くないですか?恩師に値します。 今までの人生で、仕事で泣いてくれた上司は、最初で最後だろうなぁ~。
その後、SSS課長は、部長に昇進され、部署が変わった今でも、555の事を、遠くから応援してくれています。僕が結婚した際には、偶然、社内のエレベータで遭遇し、結婚報告をすると、その場で、「カミさんと美味い飯でも食べろよ!裸で申し訳ないけど・・・」って、財布から1万円を出して、くれた事も、印象深い出来事でした。
本当に、SSS課長は、恩師だよ。僕も、部下の門出を涙で送ってあげられる上司になれるかなぁ?


PS:
まぁ、今回のテーマは、英語能力の向上ってのがキーワードになりますが、実は、今週は、期末テスト週間です。なので、久しぶりに7月23日(月)18:00~7月24日(火)2:00まで、寮にある図書館で、ぶっ通しで勉強しました。試験は、3時間与えられて、その中で、自分の施策、方針等を英作文で訴える趣旨がメインになりますが、僕は、3時間では毎回、足りないので、フライングして、前日に準備しておく訳です。それでも、本番は、予想外の質問が出たりして、また、シナリオを練り直したりするので、3時間は、あっという間に過ぎちゃうんだよね。そこで、テストの結果は、どうでもいいですが、一年前に比べたら、英語力が伸びたなぁ~って自分で思うシーンに出くわしました。
MBA願書提出する前は、自分がどのような人間であるか、何を勉強したいのかってな英語論文提出を入学者選考目的で課せられていました。今思えば、1,000単語書くのに、どのくらいの時間を費やしたか?を思い出すと鼻血がでます。2ヶ月くらい費やしましたかね。(実は、既定の1,000語(words)を、勝手に原稿用紙1,000字(Letters)だと解釈して、終わったと思ったら、それは、まだ、200文字ほどしか終わってない事に気付かされて泣いた。あの時は、本当に、とあるアメリカに住む女性に、添削やら補強やらお世話になったなぁ~って感謝だし、今ほど、何を書いていいのかすら、頭にイメージができなかった。英語の前に、日本語思考が、全然駄目だった。)それが、今では、2時間くらいで、1,000単語位なら埋める事は容易になってきた。これって、かなりの進歩だと自分では嬉しく思っています。これって、凄いよ、進化だよ。猿が、木の枝で絵を書くぐらいのインパクトです、自分には・・・。
さて、とある読者から、電話で、「あれれ、ブログの内容見てると、555は、相当、余裕あるねぇ~」なんて、ふざけた事、言っていた人がいたので、ムカついて、今日は、勉強に燃えました。反骨心からではありません。ブログの記事は、10日間分のストックがあり、暇な時に、だらだら書いているだけ!僕だったら、「時間の使い方が上手くなったねぇ~」って動機付けするコメントを言うのに、全然、駄目だって思いました。人の心を動かす言葉は、北風じゃぁ駄目っす。冷やかしでも駄目っす。太陽じゃなきゃ!
Calm down, or 555 will lose the happiness!!!