2007年8月31日金曜日

東京最後の夜に見た幻想

21:40発、東京発最終こだま(浜松駅止まり)の中にて当ブログ執筆中。今日の一日は、とても長く、自分の人生においても忘れる事のできない日でありました。今日一日のすべてのシーンが今、回顧されます。要するに、今日は、学位授与式(卒業式)があり、寮のキーを返還し、その庭で仲間連中とBeerパーティーをして、この新幹線に至る訳です。すべてのシーンが、最後となる訳です。

このフィーリングは、人生で2回目になります。1度目は10年前の大学卒業時に、やはり東京駅を離れるその瞬間に、寂しさが襲ってきて、まぁ、BGMは、「いま、春が来て~♪」なんて曲がながれ、都落ちのフィーリングもありました。涙こそなかったですが、ジーンと着たMomentだった訳です。23歳の春だったですね。あれから10年経過して、今日、2回目のその都落ちってな雰囲気を、また痛感しなきゃならないのは酷ですね。しかし、今回は、1回目と比べ物にならないほど、重いです。Too heavyです。

今日一日は、自分にとって偉大であり、いつもの通学路を利用する事も今後はないですし、あの勉強したキャンパスを訪問する事も、今後、maybeないですし、寮をチェックアウトする際に、なかなか玄関で電気が消せない。部屋には何もなく空っぽなんだけど、電気が消せない。1回、部屋の中に戻って、全体を見渡し、「一年前に、初めて、寮の部屋に入った瞬間は、こんな感じだったんだぁ~」って、不安に怯えていた自分を解雇し酔った。寮庭でBeerPartyする仲間全員と握手&ハグをして、見送られるように寮を後にした。すべてのシーンが心を打った。

そんなジーンとくる事には、予感があった。この一週間は、正直、体力的にも、精神的にも少し疲れた感があった。この一年、一度も体調を壊さなかった僕としては、最後の最後に襲ってきた疲労感だった。疲れが取れない。頭が痛い。引越の荷造り、江東区役所へ転居手続き、会社へのMBA報告会資料作成&その作り直し、外大時代の連中と同窓会的小パーティーしたりと、正直、しんどい毎日を過ごしたんだけど、8月30日(木)夜は、その疲労が一気に自分に襲い掛かってきて怖かった。奥さんに、「これは、夏ばて?栄養失調?完全な寝不足?エアコンがんがんによる風邪?なにを食べて寝たらいい?理由はなにかな?」って聞いたら、「すぐ寝ろ!」って言われたので、パワーつけるためにカップラーメン購入して、栄養剤飲んで、ベットに横になった。最近は、涼しくなってきたとはいえ、普通、一旦寝たら起きない僕も、寝苦しくて途中で目が覚めちゃった。だから、床に寝ることにした。床は少し冷たくて、心地よくて、やっぱり、僕は、床上で寝るのが好きなんだなぁ~って過去を思い出し、気持ちよくなってグッスリ寝れた。MBAスクールが始まったばかりの頃は、授業に付いていけず、睡眠3時間くらいで一日を廻していた。その3時間を睡眠に費やすこと事体、もったいないと感じたし、また、一度寝たら目が覚めないのでは?って恐怖に怯えていた。だから、3時間くらいで目が覚めそうな床で寝ることを思いつき、そこで寝ていた。当時は、マフラーして床上に寝てたし、寒かったなぁ~って懐かしい。

今日、僕は、幻想を見た。少し怖かった。それは、寮庭で賑わう仲間達に別れを告げ、最終新幹線に間に合わせる為に東京駅へ向かう”ゆりかもめ“の中で見た。少し酔っていたからボーッとしてたんだけど、誰も座っていないはずの前の席で、下を向いて、必死に本を読んでいる青年を見た。本当に、外の風景、電車内の他人の会話なんか無視するように、夢中に、いや、死に物狂いでペーパーを読んでいる青年だった。話しかけたかったけど、こっちも怖いから、ボーッと眺めていた。ふと我に帰ると、そこには、誰も座っていなく、あぁ、幻想か?って気付く。自分の一年前の姿(睡眠不足、時間があったら予習)を幻想したことに気付く。その青年を凄く愛らしく感じた。めちゃくちゃく可愛く、なんか、自分の子供のように感じた。

思うんだよね・・・・。東京で一旗挙げてやろう!とは思わないが、それでも東京を後にすることは寂しいもので、ましてや、今回は、幻想をも見てしまう超異常現象な訳で・・・。でも、そうやって人間てのは成長していくのだろうなぁ~ってツクヅク感じる。今回、人生初の幻想を見たことは、この一年が自分にとって偉大であったことの証明だろうし、更に、たった一年しか経っていないのに、一年前の自分の姿を幻想として見て、「愛らしい」っと思えた自分自身を、今は、誇りに思います。Happy Graduation & Future !!!