2007年6月24日日曜日

狭く深くか or 広く浅く 追求する?


結構、大学の卒業式と、会社の入社式は、経験した事のある人ならば、結構、それは、インパクトのあるイベントではないでしょうか?卒業する事の寂しさと、社会人になる不安や期待が入り混じって、結構、複雑な心理状態ではあるよね。僕なんか、東京から田舎へUターン就職だから、東京駅を最後にする時には、BGMは、イルカの「今、春が来て♪」が輪唱してたし、都落ちっぽいフィーリングも多少、あったしね。僕は、23歳の春に、その二つの経験をしたんだけど、本当に、複雑なコメントを残してくれた2人の大先輩が、そこには、存在した。
大学の卒業式の祝辞で、学長は、外大らしいシンプルなコメントを英語で残している。「Continue to dig here where you now stand, and some day you would find a spring.」みたいな。正しくは覚えていないけど、外大で特殊言語を専攻していた生徒(僕は、専攻と言うよりも、在籍はしてました)に対し、苦境に陥った時に、自分が学んだ事をとことん追求(掘り進める)する事で、いつの日か、きっと、泉に辿り着けるでしょう。みたいな。ここで、学長が云わんとしていた事は、僕的には、「狭く、深く掘ることで、ユニークなポジションを戦略的に確立する事ができ、それが、自分にとって、プラスに働く」っと解釈している。マイケルポーターのポジショニング戦略理論に似ている。当然、違って解釈している人もいるとは思う。あくまでも、僕的解釈。
それから、2週間もしない内に、会社の入社式。当時の社長は、新入社員に対し、「サッカーで喩えるならば、エースストライカーは、要らない。みんなが、フォワードなんて組織は存在しない。ミッドフィルダーがいて、ディフェダーがいて、キーパがいて。皆に期待する事は、自分のポジションに拘るのではなく、オールグラウンダーになって頂きたい。FWでも、チームがピンチの時にはDFの仕事が出来て、MFであってもチャンスならば、ゴールを狙えるような、そんな万能な選手(社員)になって下さい。そうすれば、きっと、皆は、我が社だけでなく、市場からも評価される人材になるでしょう。」みたいな。僕的には、「広く、浅く、知識・業務を習得する事によって、それも、サッカーみたいに、いっぱい走って習得して、視野が広まり、どのポジションでもこなす事のできる人材にならなくっちゃ。」って僕なりに、解釈しました。
23歳の悩める青年に対して、(そんなにウブではなく、当時は、聞き流していましたが)、どちらを尊敬すべきなのか、どちらが正しいのか、悩ましてくれるコメントsでした。決して、2人の大先輩に対して、蔑視しているつもりはまったく無く、この2つのコメントを、後は、どう解釈するかは、本人次第だと思っている。そんなカンダで、月日は流れ、あまり目立った成績を上げる事が出来なかった海外営業の仕事も3年が経過し、調達部門へと人事異動となる。26歳の時に、調達の上司から、次のようなコメントを貰う。「調達の仕事は、営業よりも大変だよ。営業現場は、顧客戦略の1Wayだけど、調達は、社内調整と取引先戦略のManyWaysだから。ManyWaysとは、社内調整といっても、営業、開発、製造、企画の全部門と調整し、しかも、文系マンには酷な、図面等の技術用語、工場等の製造用語を駆使しながら、取引先交渉をしなくてはならない。取引先の財務分析しながらね。だから、狭く深くなんか、追求したら、時間的にも限界があるし、自分が潰れちゃう。広く、浅くをテーマに取り組んだら、いいんじゃないか?」ってな事を、アドバイス貰ったのを、今でも鮮明に覚えている。社長と同様、うちの会社らしいね。
まぁ、会社に入って、営業時代も調達時代も、常にBestを尽くしてきたつもりでいるが、やはり、年数を重ねて、ちょっと成長したのか、このアドバイスを貰って、「よぉ~し、広く、深く、とことん追求するぞ!」って、意欲が沸いて来たのを思い出す。自分が壊れる? どこまで、追求したら、壊れるか、知ってみたいなぁ~。なんて、気持ちになっていた。それからと言うもの、いつもと同じようにBESTを尽くしながら、広く、深く、を追求し続けている。だから、とことん仕事。16時間以上労働/日だし、プラス休日出勤。要するに、人の2倍強のペースでやらなくては、レギュラー取れないのかなぁ~って思って。この辺は、H商野球部より学んだ美学かな。センスの無い選手がどうしたら、レギュラーになれるかって、ひとつしか方法ないよね。でも、今のところ、自分が壊れちゃうまで疲労してないし、この美学追及があって、今の僕がいる訳だから、満足。自信過剰だけど、国体レベルならばオールグラウンダーで、活躍できる自信はある。でも、ワールドカップレベルまでには、あと5年欲しいけど。。。
人生の先輩達が、後輩である僕に、熱きメッセージをくれたけど、どれも有難いし、どれも正しいと思う。外大の学長路線を追求していたら、また、違った僕が、今日、存在していたと思うし、当時の社長路線を追及していたら、僕のセンスでは、国体レベルの自信はつけられなかったかもしれないけど、また、違った何かに気付いたかも知らない。もっと、広い心を持った、家庭思いの社会人になっていたかもしれない。結局、なんでもオッケイなんだけど、今の自分に満足だから、これは、Happyっと言っていいだろうね。Yes, I am happy so far thanks for my family's understandings. 早くブルーのユニホームに袖を通したいなぁ~。(全日本は、日の丸とOceanの融合!)