2007年6月26日火曜日

教養は、最大の財産


あの有名な開成高校の校訓は、「ペンは、剣よりも強し」ってのは、有名な話だね。東大に入る事が、武力よりも勝る最大の物とは思わないが、意図していることは十分に理解できるし、格好良い校訓だね。Paper is sharper than sword. ってのも、似たような内容かな。
大学時代に長く付き合ってくれた彼女さんの両親は、共に高校の先生をしていて、その又、祖父に当たる人は校長先生だった背景もあり、「教養は、最大の財産」っていう家訓みたいのを聞いた事がある。それは、それで、また、格好良いね。経験とかは、ある程度、お金を出せば手に入る物かもしれないけど、教養(酒を飲む事を覚えるのも教養っと定義範囲は広いが、ここでは、Accademyっとする)となると、本人の強い意志、忍耐力、好奇心みたいな物がないと、身に付くものではないからね。親が投資してくれても、遊びまくる学生も多いからね。
はい、僕が、その代表格なんだけど、確かに、大学では、たくさんの経験をしたけど、これは、親が資金的に援助してくれたお陰であって、教養は身につけたか?って話になると、コメントは、避けて通りたい。今になって、教養の必要性を強く感じる。教養がない事を悔いてる訳では決してなく、教養があると、人生は楽しくなる!っという事を最近、つくづく、感じるからだ。僕も、30歳過ぎて、気付くのも遅いなぁ~って、自分でも悲しくなるけど、中には、年齢重ねても、気付かない人もいると思うから、ちょっとは、セーフかなぁ、っとも自分を納得させている。以前のブログテーマ(父親参観会)で、自分も親として、子供には、最大限の経験を提供したいと思っていて、その経験を通じて、何かを感じて欲しい!って、書いたけど、その何かってのが、ひとつに教養なのかもしれませんね。そんなOpportunityを、見返りを求めず、提供できたら、Good Papaだね。
本来、大学入試の前には、将来の夢とかと照らし合わせて、希望の学部に入学し、その好奇心をバックグランドに、貪欲に勉学追求するのって、理想だよね。でも、僕には、できなかったなぁ~。なんでかなぁ?このBLOGは、両親も見ているから、読んでて、F●●K Y●U!って舌打ちする姿が想像できるけど、なんで勉強しなかったのかなぁ~?今、思うと、他に楽しい事がいっぱいあって、それで幸せだったんだろうなぁ~。また、教養の必要性に鈍感だったんだろうなぁ。振り返るに、僕が大学で教養として学んだ事は、ビジネスでは、全くと言っていいほど、役になっていません。身につけても無いので、役に立つまでも無く、逆に、下手な期待を上司、同僚に与えて、会社に対しては、Negative Impactを与えたと思ってる。
面白い事に、僕のBLOGで、よく登場するGEのJackWelchが、どこかのアメリカの大学の卒業式で、卒業生に向けた祝辞コメントとして、「卒業おめでとう。これから、ビジネス社会で生きていこうと考えている人は、大学で学んだ事を一切、すべて、忘れる事を薦めます。ビジネスは、ダイナミックで、学生時代とは違ったプレッシャーの中で、いかに吸収し、自分を発揮していくかの世界。下手なアカデミック知識、プライドは捨てて欲しい。アカデミックな社会で生きていこうと考えている人は、大学で学んだ事に、誇りを持って、更に、掘り進める事をお勧めします・・・・」みたいなコメントを残している。同席していた学長は、その後、どんな祝辞をしたのかね? Jackは、常に、他人にプレッシャーをかける人だ。でも、なにか、Jackの言わんとする事が、分かるような気がする。
日本は、学歴社会であるところもあるから、少しでも、偏差値高い大学に行って、少しでも、有名な企業に就職して・・・みたいなのが、もう文化として根付いているような、だって、例えば、教育熱心な親に対して、子供が、「なんで、良い大学に行かなくっちゃ行けないの?」って聞いたとしたら、なんと応えます?多くの親は、「良い大学に行けば、良い会社に勤められる確立が高くなって、そうしたら、良い生活が出来るようになるから、その方が、幸せになれるから・・・」って、結構の親が、マニュアルでもあるんじゃないのかってくらい、そう答えるんじゃないかな?まぁ、それは、それで、間違ってはいないけどね。(両親には、教育熱心でなかった点には、感謝している。勉強しろ!って言わない方が良いよ。やっぱりね。)
僕が、今、思う事は、教養ってのは、仕事には役に立たないけど、教養があると、人生を楽しく過ごせるのは、確実だと思う。教養があると、他人には見えない何かが見えて、それが、また、新しい何かに結びつく。それが、どんどん、アメーバーみたいに、点→線→面→立体→球→膨張とかに変形していくから、無限なんだよね。
例えば、僕が調達担当時代に身に付けた教養としては、仕事がら、購入材料の成分(化学構成)とかを意識するようになって、少し、勉強したのね。教養として。それを知る前は、鉄は、鉄。プラスティックは、プラスティックだと思ってた。しかし、実際には、鉄には、数え切れない種類が存在し、それぞれの特性が違う。それぞれの特性毎に、使われ方も異なってくる。だんだん、仕事が面白くなってくる。(仕事の成果が上がる訳ではない)。中には、特性上、塗装がのり難い鉄がある。そんな材料に、うまく塗装されていると、なんで、ペイントが付着するのか疑問になり、今度は、塗装について興味が沸く。塗装工程の技術じゃなく、ペイント会社の化学成分配合が理由だったりすると、その会社を調べてみたりして、その結果、その会社だけの特殊配合技術で、この技術のお陰で、高収益だったりして、結果、株価も高い。いつしか、単なる鉄が、塗装会社の株価分析までに発展する。これは、無限で楽しい。ここまでは、仕事を楽しくさせる程度。しかし、Lexusの表面塗装は、光沢があるなぁ~、やっぱり、いつかは、乗ってみたいなぁ~って感じ、なぜだか、Lexusの塗装に興味を持つのは、もうプライベートを楽しくさせる範囲まで達している。
だから、「教養は最大の財産」ってのは、良い言葉だ。決して、教養=学歴 じゃないよ!

僕が、MBA入学前に、自宅で自分の部屋に篭り、机に座って、英語の勉強を黙々っとしていた時期があった。その時、長男が、遊んで!って来ると、優しいママが、「だめだよぉ~、パパは、お勉強中だからねぇ~」って息子に言う。すると、当時2歳の長男は、大声で、「僕も、パパと一緒にお勉強したいぃぃ!」って叫んでる。仕方なく、僕の机に、子供用椅子を設置し、座らせると、パパと同じように、クレヨンもって、絵を描いている。彼は、すごく、満足げな表情。「お勉強好きなの?」って聞くと、「好き!」って答える。子供と一緒に、勉強できるって、想像もしていなかったし、Happyを超越した瞬間だった。あまりにも幸せだったから、家内に、勉強風景を写真に取ってもらった。大きくなって、息子達は、教養をどのように解釈するのかなぁ?