2007年6月25日月曜日

僕の計測するMBAの価値


MBAを取得すると、ビジネスマンとしての価値は上がるのだろうか?90年代のUSAではないので、かつてのMBAバブル時代は、すでにピークを越した気配はあるが、それでも、いまだに、MBA取得する為に、世界各国からアメリカを目指すビジネスマンが多い。 あなたは、MBAをどのように評価しますか?
基本的に、難関MBAは、4年制からのダイレクトでの大学院進学を認めていないところが多く、ある一定のビジネス経験者を採用する傾向にある。本来、MBAは、Managerである管理職、または、その直前のランクにいる人材が、会社をManagementする為の事前予備校、専門学校的な要素が多いと解釈している。日本に比較し、アメリカでは、30代前半で、ベンチャー&IT業界を初め、管理職になっていく為、MBA平均年齢が30歳前後というのは、うなずける。日本でのMBAは、日本のビジネス形態(年功序列に基づく、長期雇用制度。崩壊しつつあるが・・・)を考慮すると、MBA生徒の平均年齢は、35歳ぐらいが、妥当だと思うし、MBAで学ぶ事は、まさに、彼らにとって、すぐに使えて、試せる武器となるのではないか、有効的ではないかなぁ~って、個人的に思う。
さて、僕は、会社がスポンサーとなって、授業料&住宅費の一部負担&テキスト書籍代を負担してくれるので、大変助かるが、自己投資となると、これは、MBAの価値ってのをしっかり分析した上で、自分への投資が、いつ、リターンするか、損益ゼロになるかを計算してからでないと、後悔する羽目になるかも・・・しれませんし、ならないかも・・・しれません。日本でのMBA自己投資した場合の金額的負担は、大体、下記になるかな。国立MBAならば、年間80万円くらいですが、私学の慶応、早稲田、立命館となると、桁がひとつ変わってきます。
慶応MBAでの出費学(投資額)試算
1)年間授業料 300万円×2年 =600万円
2)家賃       10万円×2年 =240万円
3)食費書籍費   10万円×2年 =240万円
4)損失給料   600万円×2年 =1200万円(本来、その期間、働く事で得られる収入)
5)損失機会    X × 24ヶ月 =24X  (職場を離れる事でのリスク)
6)扶養者     Y × 24ヶ月 =24Y  (学生の2年間で、子供がいる場合、その成長と共に幼稚園、保険っと出費が増える)
ざっと、合計すると、2,280万円+24X+24Y って事になります。相当な、自己投資だし、田舎ならば、マンション買えますよ!しかし、自己投資を好む人は、それでも、私学MBAを取得し、夢をゲットしたいと考える。ベンチャー社長になれれば、成功係数を掛けて、ある程度、取り戻しは可能。当然、失敗した時のリスクは、よりDeepになるけど。年収600万円だった平均サラリーマンが、MBA取得し、投資銀行や、ボストンやIBMなんかのエリートコンサルタントになって年収1,000万円獲得したとしても、投資額の 2,280万円+24X+24Y を回収するには、6年弱を要する計算になる。だから、年収1,500万円(3年弱返済)を目指す事になる。あなたならば、 この投資は、魅力的ですか?
MBA取得のメリットとしては、
1)--限界への挑戦の場が与えられる。自分への挑戦。苦境に陥ったときの自分に出会える。まぁ、日本的に言うところの管理職養成地獄の富士山合宿ってとこ。
2)--ビジネス専門学校なので、ひと通りのビジネス用語を学び、体系立てて、理論的に理解できる。財務諸表OK、マーケティングOK、人事OK、戦略系OK、帝王学OK。本当、ひと通りは、OK。教科書上の話ね。応用は、個人次第だから。
3)--知り合う人脈。ハーバードなんか典型的だけど、卒業生の30%がCEOになるし、数%は、NY証券取引所銘柄の社長になる。学生時代に、合コンの仲介なんかして恩を売っておいたら、数百倍の投資回収のチャンスだね。
4)--サラリーマンとは違った視点で、自分の興味のある事を追求できる。それが、学生の身分だね。自分を見つめ直すのもひとつだし、誰かさんみたいに、Happyになりたいって、ひとりで哲学ゴッゴする事も可能。
さて、上記のプラス、マイナスを考慮して、あなたならば、自己投資しますか?これって、難しいね。遠い昔、アメリカ大陸を目指して、ヨーロッパ人が一家の財を売却してタイタニック号へ乗船する気分だろうね。チャンスは広がるだろうし、リスクも同時に広がるだろうし。。。僕の場合、顔は似てませんが、ジャック(デカプリオ)みたいに、単なるラッキーで乗船できたから、本当に運だけの人なんで、MBAをお勧めする事も出来ませんし、否定する事も出来ません。チャンスとリスクは、考えようで、ハーバード、MIT、シカゴなんかを目指すんだったら、慶応以上の出費だけど、チャンスは更に広がる。アメリカの国立MBAを目指すならば、チャンス、リスクに小さくなるよね。相対的に。いわんや、日本のMBAは、更に、Smaller。
上記の自己投資をするって判断も、実は、MBA目指す第一関門だったりするんだよね。ビジネス社会では、あらゆる局面で、判断(CriticalDecision)ですから。ただ、僕の身分で、絶対的に言えることは、MBAで学んだ事によって、絶対、会社の会議に出るのが楽しくなる事は間違いない。「おっぉ、この人、相当、自分で戦略を勉強してるなぁ~」とか、「彼のマーケッティング戦略は、美しいが、それに組織が付いて行けるか?」とか、「おいおい、重役は、この投資の判断を希望観測的キャッシュフローだけで判断するのか?3年後のROEには、インパクト乏しいが、株主総会で、なんて、説明するのかなぁ?」っとかってね。これって、凄く天狗発言なんだけど、それを上司にアッパーパンチする事によって、上司の自分を見る目が変わってくる事を感じられるとしたら、期待に答えるのではなく、期待を上回るって事で、Happyだよね。
また、クラスメートと会話してつくづく感じるのが、ビジネスって、理想論だけでは駄目だし、それが、会社の文化、能力っと合致していないと、動かない。動かす為には、リーダーシップってのも必要になってくるし、先見性や決断力ってのも求められる。そんなアメーバみたいにリンクしあう案件を、ビジネス用語を用いて、理論的に検証し、それを現実的に落とし込む話し合いって、すごく、興奮する内容のテーマなんだよね。なんて言うのかなぁ、例えば、ラグビーを知らない人とラグビー観戦をするのと、お互いに同じラグビー知識を持った仲間と観戦したほうが、あーでもない、こーでもないだの、議論は盛り上がるみたいな。ビジネスに関して、MBAは、多角的に理論を学べるって意味では、今後のサラリーマン人生 or 独立人生を楽しく過ごせる事は、間違いないよね。きっと、将来、僕が出会うコメントとしては、「MBA取得してるのに、あのレベルかよぉ~」ってのを小耳にする事もあると思うけど、そんなの無視するもんね。だって、楽しければ、そんなの無視できるもんね。
さて、上記すべてを考慮して、MBAへの自己投資は、徳か、損か、単なる幻か?